老爺柿(ろうやがき)

老爺柿(ろうやがき)
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老爺柿の盆栽を紹介させていただきます。

老爺柿は中国原産の樹で、普通の柿と比べて非常に小さい実が出来るので
盆栽向きの樹と言われています。

私が持っている老爺柿の実は親指の第一関節くらいの大きさにしかなりません。

小さく育てても実も小さいのでバランスが良く、
秋に色づいた実は視覚的にも楽しませてくれます。

2018年秋の様子

この樹は雌雄異体といって、実をつけるのはメスの樹だけですので、
これから老爺柿の盆栽を始めるという方は秋の実りを見てから購入されるのをオススメします。
※今の時期でも緑色の実ができています。

ただ、雄の樹が無いと受粉せず結実しないので、
合わせて雄の木も入手されると良いのではないかと思います。

※ジベレリンという薬品を使った人工受粉をする方法もあるそうですが、
私は試したことがないので割愛させていただきます。

雄の老爺柿

我が家の雄の樹は樹形が乱れてしまっているので、
もう少し剪定をして針金かけを行わないとダメそうですね;;;

ちなみに、一昨年に根っこを強く処理しすぎてしまい、樹勢が悪化したので、
深い鉢に植えて養生していました。

今年の春に徒長枝を切り、枝が込み合っている部分を合わせて剪定しましたが、
何かと中途半端なイメージになってしまいました。
ここらへんはトライ&エラーを繰り返して学習するしかなさそうです。

今後の構想

今後の構想

我が家の老爺柿のメスは胴吹きしやすく気づくと葉っぱでいっぱいになります。
今年の実も大きくなり固まってきたので、
実を落とさないように気をつけながら剪定を行いたいと思います。

上の写真は今後の構想。
まず、足元をしっかりと見せて盆栽らしさを出し、
樹冠部をもう少し抑えて全体的に不等辺三角形になるように整理をしたいと思います。

老爺柿は挿し木(古枝挿し)でも増えるそうなので、
丁度いい時期なので合わせて挑戦してみます。

冬に葉っぱが落葉して、実だけ残っている姿も素敵なので
冬になったら紹介させていただきますね。

今回出てきた盆栽用語

  • 樹勢:
    樹の勢い(元気があるかないか)。元気のある樹を樹勢が乗っているなんて言ったりします。
  • 樹形:
    樹の形。模様木(幹に前後左右に曲げを入れた樹形)、懸崖(崖に生えている樹をイメージし、鉢の側面に垂れ下がった様な樹形)などいろいろなスタイルがある。
    今回の老爺柿は模様木。
  • 雌雄異体:
    メスとオスの樹があり、実ができるのはメスの樹。メスだけでも実をつける樹もあるが、老爺柿は受粉をしないと実ができない。
    雌雄異体の樹としては「銀杏(いちょう)」も有名。
  • 胴吹き:
    樹の幹や、枝の途中から新芽が出てくること。
    胴吹きしやすい樹は少しづつ樹のボリュームを抑える事が出来るので盆栽向き。
  • 樹冠部:
    樹のてっぺんの事、少し丸みを持たせて古木感をだすのが盆栽のセオリー。
    若木は尖っているので、あえて丸みを作る事で古い樹を演出する。
  • 不等辺三角形:
    全体的な印象を左右対称では無く、あえて非対称にすることで木に見た目の動きを持たせる。こちらも盆栽のセオリー。
  • 挿し木(古枝挿し・梅雨挿し):
    剪定時に出てきた枝を土に植える事で樹を増やす手法。
    根っこが出やすくなるように「ルートン」などといった薬品を使用します。梅雨の時期に挿し木をすることを梅雨挿しとも言う。
  • 剪定:
    枝をハサミで切り、全体的なバランスを整える。

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