黒松の”葉透かし”と”芽摘み”と”針金かけ”

黒松
DSC_0203

この黒松は地方の物産展のような所で3年前に購入した樹です。

鉢は今とは違いますが、
挿し木で作った素材のようで、真っ直ぐな幹と車枝しかありませんでした。
驚くことに先端に5つも枝分かれがあったんですよ。

  • 車枝:1箇所から3つ以上の枝が伸びている枝の状態。不自然にその部分だけが太ってしまう為、盆栽では忌枝とされる。

ただ、値段が300円くらいだったので、
鉢の値段として考えればいいかー。

5又になっている車枝があるということは
5つも芽があったという事になるので、
芽吹きの旺盛な樹なのかもしれない・・・・。

なんてことを思いつつ、
3年前は盆栽を始めた年なので、
ひとつ勉強の意味も兼ねて購入を決意した樹でした。

残念ながら購入当時の写真は見つかりませんでしたが、
購入から1年後の写真は見つかりました。

それがこちら。

購入して1年後の姿

5又の車枝を2つに絞り、
針金で鉢の横に伏せ、
5年くらい掛けて懸崖樹形を目指しています。

  • 懸崖(けんがい):崖から生えている樹をイメージして鉢の底よりしたに垂れ下がっている樹形。
    鉢の底よりは上だけど、鉢の上端より下に下がっている樹形は半懸崖と呼ぶ。

この当時は貧相で
盆栽とは言えないような印象ですけど;;;;
(ちなみに、写真の姿は強めの葉透かしをした後です。)

地道に育て続けて、
今年の状態がこちら

今年の状態(購入して3年後)

まだまだ懸崖樹形の盆栽と呼ぶには貧相な感じですが、
なんとなく形になってきたような気がします。(自画自賛)(笑)

ちょうど今は”葉透かし”の時期なので
葉透かしをしつつ、”芽摘み”、”針金掛け”も行いました。

  • 葉透かし:一昨年、去年の葉っぱを取って、今年の芽に栄養を送る作業。(古葉とりとも呼ぶ)全体の樹の樹勢を見て、今年の葉っぱも取る場合がある。
  • 芽摘み:一箇所から3つ以上芽が出ている場合は2つになるように芽を摘み取る。
    また、将来的に忌枝になる可能性がある芽も早めに摘み取る。
  • 針金掛け:自然の厳しさを表現する為に針金を使って樹の形を調整する。
    また、針金をかけることで樹の勢いを抑制する効果もある。

肥培が足りなかったのか、今年の芽は元気が無い様子。
大事な部分の小さい芽は触らずに来年に持ち越し。

枝先が混み合っているので葉透かしをしつつ、
写真ではわかりづらいが
脇から出ている小さい芽で不必要なものを摘み取る。
(青いマークの部分)

下向きの枝は将来的に枯れてしまう可能性が高く、
樹形が崩れるので早めに処理。
(他に枝が無い場合は摘み取らずに、大きくなってから針金で方向を修正する事もある)

枝分かれの根本から出ている枝も将来的に車枝になってしまうので、
早めに処理。

針金を掛けて形を整えてみました。
ちなみに、今年は枝を伸ばしたいので弱めの葉透かしにしています。

空きすぎていた空間を埋めるように枝の振り付けを行い、
模様を更に強く入れる事で荒々しさを表現。

なんとなく、
懸崖に向けて更に一歩進めてたような気がします。

うっすらと全体的に三角形の形が出来てきたように思えませんか?


この調子で育てていって、
立派な懸崖にしたいと思います。

あと2年で足りるのかは分かりませんけどね(笑)。
盆栽は生きているので黒松さんのペースに合わせて
じっくりと進めていきたいと思います。


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